南口の料理学校、魚菜学園 ― 魚屋の丁稚から始まった家庭料理の教室
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南口の料理学校、魚菜学園 ― 魚屋の丁稚から始まった家庭料理の教室

家庭料理コースの10月13日からの週の献立に、かぼちゃのプディングが並ぶ。自由が丘駅南口のそば、魚菜学園 自由が丘お料理学校は1955年からこの場所で家庭料理を教えている。

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10月半ばの献立

公式サイトの10月の日程表では、10月13日から17日の週、家庭料理コースの献立はトマトとモッツァレラのパスタ、スパニッシュオムレツ、かぼちゃのプディング。翌週はちらし寿司、かぼちゃのいとこ煮、抹茶のケーキ。月末の週には八宝菜が並ぶ。

魚菜学園の公式サイトに「家庭コース10月第3週」として掲載された料理の写真。青い皿のトマトソースのパスタ、緑の皿のココットに入ったプディング、黒い皿の切り分けたオムレツが並ぶ
公式サイトの家庭コースのページに「家庭コース10月第3週」として掲載されている写真 画像引用: 学校法人 魚菜学園/魚菜学園 公式サイト

場所は自由が丘駅の南口から徒歩1〜2分、世田谷区奥沢5-27-5の魚菜ビル。魚菜学園 自由が丘お料理学校は、昭和30年(1955年)9月からこの場所で家庭料理を教えてきた。

魚屋の丁稚から、自由が丘の料理塾へ

学園の名には、創設者の名前が入っている。料理研究家・田村魚菜(たむら・ぎょさい)。1914年に生まれ、1991年に亡くなった。

静岡県の出身。人名事典によれば父は漁師で、本人は小学校を出ると東京の魚屋で丁稚奉公をした。のちに東京・京橋の割烹「蔦屋」に弟子入りして、日本料理を学ぶ。師事したのは本山荻舟と、四条流の石井泰次郎。

その後はテレビ、ラジオ、雑誌を通して、わかりやすく実用的な家庭料理を紹介した。学園の公式サイトの紹介文は、創設者を「NHKの放送開始当初からTVの料理番組で活躍した料理研究家」と記している。著書には、2500種の料理を盛り込んだ料理辞典もある。

人名事典は、料理とは「手塩にかけること」「物を大事にすること」が田村魚菜のモットーだったと記す。八丁味噌のカクキューは、同社の史料室に、昭和時代に田村魚菜から当主宛に送られた手紙や、味噌を送った記録が残っていると紹介している。

昭和24年(1949年)、田村魚菜は自由が丘に「自由が丘お料理塾」を開設した。そして昭和30年(1955年)9月、現在地に魚菜学園「自由が丘お料理学校」を設立する。

公式サイトは、創設者が手作りの家庭料理を「基本からしっかり学んでいただきたい」という思いで学校を創立したと伝えている。トップページには、変わらず伝え続けてきた「魚菜のオリジナル家庭料理」という言葉も見える。

公式サイトによると、70年間で送り出した卒業生は延べ16万人以上。1949年の料理塾開設から77年になる。

「美味しい料理は愛情から」

学園のモットーは、創設者の理念である「美味しい料理は愛情から」。公式サイトの理事長挨拶では、先代の後を継いで三十数年、この言葉と「料理の上達は日頃の実践から」を方針に、家庭料理を伝えてきたと書かれている。挨拶は続けて、「美味しい料理」を基本から学ぶことを「食卓が豊かになる近道」と記す。

家庭料理コースは、公式サイトによると毎日の献立づくりに役立つ定番おかずのコースで、季節に合わせたおそうざいと、手軽に作れるお菓子・デザートも習えるのが特徴。1テーブル4名の少人数制で、同じ週内なら振り替えが自由にでき、1カ月以上休む場合は最長6か月まで休学できる。

同じビルの3階と4階

魚菜ビルの3階と4階には、よみうりカルチャー自由が丘が入っている。施設案内によると教室は13。ジャズダンスやクラシックバレエ、ヨガ、語学、書道・生け花、手工芸などの教室があり、受付とロビーは3階だ。よみうりカルチャーは自らの案内で、魚菜学園を「料理学校の名門」と紹介している。料理の学校の建物に、いくつもの習い事の教室が重なっている。

学校の基本情報

項目内容
所在地世田谷区奥沢5-27-5 魚菜ビル
アクセス自由が丘駅南口から徒歩1〜2分
営業時間平日10:00〜21:00、土曜10:00〜16:00
定休日日曜・祝日
予約要予約
設備授乳室・おむつ替え可

(所在地・営業時間・定休日・予約・設備は自由が丘商店街振興組合の公式ガイドの掲載情報、アクセスは学園公式サイトとよみうりカルチャー自由が丘の案内による。建物名「魚菜ビル」はよみうりカルチャー自由が丘の案内の表記)

南口の教室で

「美味しい料理は愛情から」。創設者のこの言葉を方針に、自由が丘駅南口のそばの魚菜ビルでは、いまも家庭料理の授業が続いている。