季節の皿で"家"に招いて18年目 ─ 奥沢・九品仏のフレンチ KOST
「自由が丘より少し離れた奥沢・九品仏にあるフレンチレストラン」。公式サイトでそう名乗る KOST は、2009年に奥沢で開業して18年目。季節の皿で、店のいう"家"に客を招いている。
「少し離れた」という名乗り
公式サイトを開くと、店の自己紹介が最初に目に入る。
「自由が丘より少し離れた奥沢・九品仏にあるフレンチレストラン。」
続く一行は、「季節のお料理で、私たちの”家”に皆さまをご招待いたします。」
自由が丘から、少し離れて。店は公式サイトの冒頭で、自らをそう名乗っている。
店の名前は KOST。住所は世田谷区奥沢6-28-10。
民家を改装した一軒
九品仏を取り上げた2016年10月29日放送の「出没!アド街ック天国」は、「一軒家フレンチ」を3位に挙げ、KOST を「民家を改装したフレンチレストラン」と紹介した。番組はシェフについて「パリの2つ星で研鑽を積んだ」とも伝えている。
グルメサイトの店舗情報では、1階にカウンター席、2階にテーブル席。同じページの店舗紹介文によれば、ランチタイムは「窓から陽光が差し込み」、ディナーは「落ち着いた灯り」。
昼の窓の光。夜の灯り。
その昼について、公式のお知らせには細かな決まりが書かれている。
ランチは11:00からと13:15からの2部制。ウェイティングスペースを用意できないため、13:15より前に着いても席には案内できない、とある。支払いは現金のみ。
待つための場所は、ない。
2026年6月17日からは、材料費の高騰を理由にランチの価格が改められた。お料理コース3,500円、デザートコース4,400円、フルコース5,400円。週末のランチやディナーにも席を案内できる場合がある、と添えられ、電話での問い合わせを案内している。
今の皿の名前
公式サイトのディナーメニュー欄には(2026年10月9日閲覧時点)、こんな皿名が並んでいた。
前菜に「フォアグラのポワレとイチジクのキャラリゼ」。デザートに「渋皮栗のマロンパイ モンブラン仕立て」「栗のティラミス KOST風」。
イチジク。渋皮栗。
コースは前菜の盛り合せから始まり、2品目の前菜、魚料理、肉料理、デザートをメニューから1品ずつ選ぶ形。アラカルトの欄には、季節や入荷の状況で変わることがある、と添えられている。無農薬の野菜と新鮮な鮮魚を使っている、と店は言う。
自己紹介の「季節のお料理」が、メニュー欄では具体的な名前になっている。
奥沢で開いて、九品仏へ
公式の経歴によれば、シェフは2003年に渡仏し、レ・カルトポスタル、キャレ・ド・フィヨンで修行。5年を経て2008年に帰国し、2009年に奥沢で KOST を開いた。グルメサイトの店舗情報では、オープン日は2009年2月。この10月で、17年と8か月になる。公式サイトにはシェフと並んで、2002年に渡仏し、ピエール・エルメ、ルノートルなどで修行したパティシエの経歴も載っている。
経歴には続きがある。2011年に奥沢にパティスリー・エール、2012年にカフェ・トラ、2015年にお弁当とデリのベントー。同じサイトの中には、九品仏商店街のパン屋 NEUF9 のページもあり、「フランス語で「9」を意味する店名の通り、九品仏の街とともに」と書かれている。
一軒から、九品仏の街へ。
少し離れた”家”の、秋
自由が丘から少し離れた”家”の、今の献立には栗とイチジク。昼は11時と13時15分の2部制、月曜と火曜は休み。
「季節のお料理で、私たちの”家”に皆さまをご招待いたします。」
訂正 (2026-10-12)
公開時、2枚の写真のキャプションに「写真に皿名は添えられていない」と書いていました。誤りでした。公式サイトでは、2枚とも皿名付きで掲載されています (「渋皮栗のマロンパイ」「季節のぱりぱりタルト」)。キャプションを公式サイトの表記どおりに訂正しました。
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