田園調布のパンと惣菜から始まった — 奥沢・とんかつ ミカド閉店の記録
自由通り沿い、奥沢3-5-9。昭和14年(1939年)創業のとんかつ ミカドが、7月25日の土曜日をもって閉店した。田園調布のパンと惣菜の店から始まった沿革と、出していた料理を書き留めておく。
総覧で一段落だった店を、単独で
8月3日に出した7月の入れ替わり総覧で、とんかつ ミカドについて書いたのは、創業年・住所・閉店日を軸にした短い一段落だけだった。その店を、今回は単独で書き留める。
閉じた店を、閉じた日付と街での位置ごと残しておく。木曜の「閉店の記録」の、これが1本目になる。
昭和14年、始まりは田園調布
創業は昭和14年、1939年。場所は世田谷区奥沢3-5-9。自由通り沿いで、奥沢駅から徒歩6分のところにあった。
ただ、始まりの場所は奥沢ではない。2020年に同店を訪れた個人ブログ b’s mono-log は、メニューに記された店の歴史として、もともとは田園調布でパンや惣菜の店としてスタートしたと書き留めている。同じ記事には、奥沢に移ってからすでに四十年以上、ともある。これは2020年時点の言葉で、移った年そのものはここでは確かめられていない。
閉店を伝えた地元ブログ 自由が丘.net は、この店の歩みを「86年の歴史」と書いた。パンと惣菜の店として戦前に始まり、町を移って、とんかつの店として令和の夏まで続いた。
鉄鍋のとんかつ、カツカレー、しじみ汁
店の中心にあったのは、鉄鍋で一枚一枚揚げるとんかつ。自由が丘.net はその揚がりを「サクサクでジューシー」と書き、一品としてヒレかロースを選べるカツカレーを取り上げている。
2020年の b’s mono-log によれば、お品書きはカツやフライの定食からカレー、カツ重までひととおり揃っていた。ロースカツ重の膳には、お新香と、椀にしじみ汁。豚汁ではなくしじみ汁、というところに同ブログは昔ながらのとんかつ屋らしさを見ている。
店内はカウンターにテーブル、奥にはちょっとした座敷。これも2020年時点の記録だ。
看板にも来歴があった。自由が丘.net は、店の看板が先代のまな板を使ってつくられたものだと紹介している。先代が使ったまな板が、通りに向けた店の名前になっていた。
閉店前に案内された、昼だけ・夜だけの営業
閉店日は2026年7月25日、土曜日。閉店を伝えた自由が丘.net は、最終日に向けた変則営業として、次の時間を案内していた。
- 木曜・金曜: 11:00〜14:30 (ランチ営業のみ)
- 土曜: 17:00〜19:30 (ディナー営業のみ)
同じ記事は、閉店日まで残された営業日はあとわずかだとも添えている。
同じ7月の自由通りでは、6日前の7月19日に奥沢の蕎麦屋「きそば 蔵乃家」が閉じ、前日の7月24日にはビストロ「Bistro Norc」、翌日の7月26日にはストレッチトレーニングの「Re・Fine Sports 自由が丘店」が、この通り沿いに開いている。通りの顔ぶれは、この夏のあいだに少しずつ入れ替わった。
閉店から2か月近く
閉店の理由も、跡地に次に何が入るかも、9月24日時点で公表された情報は見つかっていない。この時点で記録できるのは、ここまでになる。
次に何が入るかは、分かり次第この記録に書き足す。