がらすとすいさい、素材の違う二人の5回目
透明水彩でカレンダーを描く父と、型を使わずガラスを膨らませて一輪挿しをつくる娘。素材も技法もまったく違う二人の作品が、8月8日から17日まで、奥沢のギャラリー自由が丘で並ぶ。同ギャラリーでの父娘展はこれで5回目。
5回目、ということ
同じギャラリーで、同じ父娘の二人展がひらかれるのが、今回で5回目になる。
宮内ヨシオさんは1964年東京生まれ。多摩美術大学美術学部デザイン科の染織デザイン専攻を出て、1995年からフリーランスのイラストレーター。娘のミヤウチモネさんは2000年東京生まれ。同じ多摩美の大学院美術研究科修士課程、工芸専攻ガラス研究領域を修了し、いまは同大のガラス研究室に勤務している。
同じ大学の、違う素材。世代が一つずれて、専攻が染織からガラスに移っている。それをカタログの略歴で読み流すのではなく、作品が並んだ壁と棚で確かめられるのが、この展示の骨格になる。5回目という数字は、結果の記録として静かに置かれている。
透明水彩 30 点、宙吹きガラス 50〜80 点
宮内さんが出すのは、「2026宮内ヨシオカレンダー」の原画約30点。季節の草花や果実、生き物を透明水彩で描いた作品で、価格は2万円から。
ミヤウチさんは「drawing」シリーズの一輪挿しを50〜80点。宙吹きガラス、つまり型を使わずにガラスを膨らませていく技法で、価格は6,600円から16,500円まで。
同じ空間に、紙の上の透明水彩と、棚に並ぶガラスの一輪挿しが同時に並ぶ。数を書き出してみると、透明水彩が30点前後、一輪挿しが50〜80点。価格帯はいずれも数千円から数万円で、手にとって持ち帰れる大きさの作品が中心になる構成だ。
「日常をいとおしむまなざし」
企画者はこの二人展について、こう書いている。
素材も表現も異なるが、二人の作品には「日常をいとおしむまなざし」という共通の空気が流れている
素材の違い(紙とガラス)、技法の違い(絵筆と息)、世代の違い(父と娘)を並べたうえで、共通しているのは「まなざし」の側だと言っている。カレンダーの草花・果実・生き物というモチーフと、一輪挿しという用途を持った器。どちらも「日常」に近い場所にあるもので、この視点を通しで見に行けるのが5回目の今回、ということになる。
会期は 8 月 8 日から 17 日
会場は世田谷区奥沢5のギャラリー自由が丘。会期は8月8日から17日まで、12時から18時 (最終日は17時まで)。入場は無料。
自由が丘駅から歩いて向かえる距離にあるギャラリーで、10日間、素材の違う二人の作品が並ぶ。透明水彩約30点と宙吹きガラスの一輪挿し50〜80点、いずれも持ち帰れる大きさと価格帯で構成される10日間となる。