「駅から徒歩11分、12年 — RusaRuka 自由が丘店が7月31日で閉じた」
画像はイメージです。 Photo: Alexey Demidov / Pexels (Pexels Free License)
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「駅から徒歩11分、12年 — RusaRuka 自由が丘店が7月31日で閉じた」

正面口を出て、カトレア通りを歩いて11分、駐車場の隣のアパートメント1階に、 「Pancakes Salon RusaRuka 東京自由が丘店」はあった。2014年7月開店、2026年7月31日閉店。 90分間おかわり自由の「クラシックミルクパンケーキ」は、駅から少し歩く場所で12年続いた。

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駅から徒歩11分という距離

正面口を出て、カトレア通りを歩く。駅前の人混みは徐々に薄れていって、 やがて駐車場が見えてくる。その隣のアパートメント1階。約11分。

「Pancakes Salon RusaRuka 東京自由が丘店」は、そこで12年続いた店だった。 2014年7月に開店して、2026年7月31日に閉店した。所在は目黒区自由が丘1-20-19の1階。

11分という距離を、あらためて考えてみる。駅前商店街や北口の再開発エリアと違って、 カトレア通りのこの位置は「通りかかる」場所ではない。この店に行くには、この店に行くために歩く。 12年間、そういう歩き方をした人がずっといたということだ。

90分おかわり自由、というフォーマット

RusaRuka 公式サイトで公開されたパンケーキの写真。皿に厚めに重なったパンケーキに、シロップとバナナ、ナッツが載っている
公式サイトで公開されたパンケーキの写真 (RusaRuka)
画像引用: 株式会社ルサルカ/公式サイト

看板メニューは「クラシックミルクパンケーキ」。90分間何度でもおかわりできる、というスタイルで提供されていた。 ホームメイド、スキレットで焼くタイプ。生クリーム、ブルーベリージャム、バター、アイスクリームが添えられる、と地元の号外NETの記事にある。

「食べ放題」というフォーマットが、街の食のあり方の一つとして成立していた時期があった。

「90分間おかわり自由」という言葉が、どこかレトロに響き始めていることに、閉店の告知を読んで気づいた。 時代のフォーマットには、寿命がある。それが12年だったのか、もう少し続いたのか、 数え方は人によって違う。少なくとも自由が丘のこの位置での12年は、7月31日で閉じた。

「いつかまた新たな場所で」

公式サイトに掲載された東京自由が丘店の店内写真。カウンター席、テーブル席、白い椅子、装飾が並ぶ
公式サイトで公開された東京自由が丘店の店内 (RusaRuka)
画像引用: 株式会社ルサルカ/公式サイト

福岡・千早駅前店 (ルサルカ福岡千早駅前店) は営業を続けている。ブランドが消えたわけではない。 自由が丘の店舗が閉じただけだ。

閉店の告知として Instagram に投稿された言葉には、 「いつかまた新たな場所で、このクラシカルなパンケーキを届けられる日が来たら案内したい」という 主旨のメッセージが添えられていた。断ち切るのではなく、いったん区切る。 どこかで再会の余地を残しておく。そういう終わり方だった。

同じ7月31日、学園通りでも一軒のチョコレート店が閉じた。偶然、日付が重なっただけだ。 けれど、街の記憶の中でこの日付は、少しだけ濃くなる。

カトレア通りの12年が終わる

駅から徒歩11分。カトレア通り沿い、駐車場の隣のアパートメント1階。 この住所を、これから誰かに教える機会は、もうない。

12年通った人にとって、この11分の道のりは、どのくらいの重さだったのか。いま歩けばわかる。 次にカトレア通りを歩く時、 駐車場の隣のあの窓を、少しだけ確かめようと思う。