24年の型が、一度閉じる — 自由が丘ロール屋、8月30日に営業終了
自由が丘1-23-2、モンサンクレール本店の一角。2002年にここで始まった「自由が丘ロール屋」が8月30日の日曜日に営業を終えた。同じ場所に2027年、辻口博啓シェフによる次の看板「LE CHOCOLAT DE H 自由が丘店」がオープン予定と告知されている。
8月30日、日曜日
自由が丘1-23-2、モンサンクレール本店の一角。2002年にオープンした「自由が丘ロール屋」が、2026年8月30日の日曜日で営業を終えた。告知が出たのは4日前の8月26日。閉店の週、店頭には「お客様からのメッセージが入ったポスター」が掲示されていた、と号外NET 目黒区が伝えている。
公式サイトのトップページには今、閉店日と感謝のメッセージだけが載る。「長年の温かいご愛顧に心より深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。」— 2行の告知が、24年の営業を締めくくっている。
ロールケーキと焼菓子の専門店として始まった
自由が丘ロール屋は、オーナーシェフの辻口博啓さんが「18歳の頃からの夢」を形にした店だった。当初は「リアカーをひいてロールケーキを売る」という発想もあったが、月給4万5千円では実現できなかった、と公式 About Us にある。パティシエとしての技術を磨き、モンサンクレールを創設したあと、その本店の倉庫スペースが開業の起点になった。開業は2002年。「ロールケーキと焼菓子の専門店」として動き出した。
看板商品は「自由が丘ロール」。北海道産小麦100%、那須御養卵の卵黄、クレーム・パティシエールを中心にホイップクリームで包む。11cm 税込1,800円、17cm 税込2,800円。素材は「オーガニック砂糖・カカオ・旬のフルーツ」。毎朝、巻きたてのロールケーキと焼き立ての焼き菓子を店頭に出す構成だった。
開業20年で、一度型を組み替えていた
閉店3年前の2023年秋、店は開業20年を機にフルリニューアルしている。厨房機器を一新し、気密性の高いカステラ用オーブンを導入。生地の製法を「共立て法」から「別立て法」のシフォン生地に変え、ロール菓子は季節約10種から半数以下に削減。クリームの巻き方も「の」の字からひと巻きに変更した。売り場は木や石など自然素材でリノベーションしている。
Yahoo!ニュース エキスパートに載った辻口さんのコメントは、「焼きにこだわったお菓子を突き詰めていく」。10種を半数に減らし、生地の製法を変え、内装まで組み替える — 20年目の再設計から3年で、店は閉じた。閉店理由について、公式告知は「諸般の事情により」とだけ書いている。
同じ場所に、2027年 LE CHOCOLAT DE H
告知には続きがある。「同じ場所には、2027年より新たな店舗『LE CHOCOLAT DE H(ル ショコラ ドゥ アッシュ)自由が丘店』(ショコラトリー兼カフェ)をオープンする予定です。」— 場所は同じ1-23-2、経営者も同じ辻口シェフ。看板がロールケーキからショコラに切り替わる。「ショコラとコーヒーへのこだわりを表現した施設」になる予定、と公式は書いている。
開業日、内装、メニューはまだ発表されていない。確定しているのは、2027年に同じ1-23-2で辻口シェフによる次の看板が立つ、という点のみ。モンサンクレール本店とロール屋跡地の LE CHOCOLAT DE H が、同じ辻口さんの店として並ぶ形になる。
24年の型と、次の型のあいだ
18歳で描いた構想を2002年に自由が丘で開業し、20年目に一度組み替え、24年で一区切り。次は同じ場所でショコラの店。時系列に並べると、そういう流れになる。2027年のオープンまでは、まだ間がある。