「暦は秋、天気は雨 — 山の日と4連休のあいだの一週間」
日曜の夜、来週のカレンダーを開くと、火曜の山の日から日曜の送り火まで4連休が並ぶ。しかし週間予報は7日ぜんぶ雨マーク。暦は秋に入ったばかり、街のイベント告知欄は空欄のまま。祝日と雨と告知の静けさが、この一週間の輪郭になる。
立秋を過ぎた日曜、来週の予定表を開く
一昨日、8月7日の20時43分。太陽の黄経が135度に達した瞬間、暦の上では秋が始まった。夏土用が明け、二十四節気は立秋に入る。次の節気「処暑」は8月23日。日曜の夕方に外へ出れば、陽の残りは熱く、蝉の声はまだ夏そのもの。「暦は秋」の実感は、街のどこにもない。
その日曜に、翌週のカレンダーを広げる。8月11日の火曜が山の日。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨とする、8月11日固定の祝日。そこから中1日を挟んで、8月13日の木曜にお盆入り。夏季休暇に入る職場も多い時期で、そのまま日曜16日の送り火まで、実質4連休の並びになる。
予報の並びを見ると、7日ぜんぶ雨
見取り図が組み上がったところで、週間予報を開いてみる。
| 日付 | 天気 | 気温 | 降水確率 |
|---|---|---|---|
| 8/10 (月) | 雷雨 | 22-30度 | 50% |
| 8/11 (火・山の日) | 雷雨 | 23-29度 | 50% |
| 8/12 (水) | 雷雨 | 23-30度 | 50% |
| 8/13 (木・お盆入り) | 雨 | 23-29度 | 40% |
| 8/14 (金) | 雷雨 | 24-29度 | 50% |
| 8/15 (土) | 雨 | 23-28度 | 40% |
| 8/16 (日・送り火) | 雨 | 24-29度 | 40% |
7日ぜんぶに雨マーク。8月9日時点の週間予報なので、この先変わる余地はある (信頼度は8月11日から16日のうち、8月12日のみB、他の日はC)。いま見えている数字の並びでは、月曜から日曜までずっと雨。連休の初日も中日も、送り火の日曜も、雨のシルエットが並ぶ。上限の気温も30度に届かない日が多い。真夏日を外し、湿度が高い方に振れる一週間、といまの数字は示している。
オフィシャルには、この期間の告知がない
「暦は秋、天気は雨」と並べたところで、街の側の予定を確かめる。自由が丘オフィシャルのイベントページを開くと、5月のスイーツフェスタ、5月末のHIKARI HANDS、The J 自由が丘marcheがすべて終了扱いで残っている。6月から12月、そして年明けの1月から4月まで、各月には「この月のイベントはないか、まだ更新されていません」の文字。7月の納涼盆踊り大会も終わったあとだ。
8月・9月の欄も同じ。この4連休の週に合わせた告知は、現時点でない。トップページに並ぶのは、Intrend自由が丘店の「SAMPLE SALE」が8月7日にスタート、ホビーラホビーレの「SUMMER FINAL SALE」進行中、モヒートヘブンやベルアメールの通常営業告知。それぞれの店が個別に動いていて、街全体として何かを打ち上げる週ではない、という表情になっている。
暦の節目 (立秋) と、祝日と夏休みが重なる4連休と、7日連続の雨予報が同じ週に並ぶ。それでも街のオフィシャルには、この週を特別扱いする合図がない。その静けさが、この週の輪郭になっている。
静けさの中の、4連休の週
その静けさの手前に置かれているのが、この4連休の週。予報が外れて晴れれば近場の緑陰や川辺に足が向く一週間、予報通り雨が続けば、店の軒先とアーケードのあいだを傘で行き来する一週間、という二つのシルエットが並ぶ。
日曜の夜、次の一週間の姿を眺める。傘を差して4連休のあいだも街に出るという選択肢、雨の音を家で聞きながら送り火まで待つという選択肢。カレンダーの祝日マークと、予報の雨マークと、告知のない街の欄。三つを並べたあいだのどこかに、この一週間の輪郭がある。8月11日から16日、そんな週になる。