隣の島までケーキを買いに ─ パール洋菓子店、自由が丘のレモンケーキ
「隣の島まで誕生日ケーキを買いに行く」。徳島県池田町で聞いたその声から生まれた、表面にレモン果汁を固めた「パールのレモンケーキ」が、自由が丘デパート1階で買える。
隣の島まで、誕生日ケーキを
「隣の島まで誕生日ケーキを買いに行く」。
徳島県三好市池田町。オーナーパティシエの鳩谷泰啓さんが、妻の実家のあるこの町に移り住んだころ、地元のケーキ店は廃業していた。父母らのそんな声を聞いたことが、店を始めるきっかけだったという。
鳩谷さんは香川県の出身。高校を出て、地元のケーキ店でパティシエとして修業した。ただ、移住したころはその仕事から長く離れていたそう。
古民家の工房から
始まりは、趣味のDIYで手を入れていた古民家。「地域の人に喜んでほしい」と、そこを手作りの工房に変え、誕生日用ホールケーキの受注生産を始めた。
「最初は趣味の範囲で始めた」ケーキ販売が好調で、2023年、洋菓子店として創業する。「自分が好きだったレモンケーキを極めたい」。瀬戸内産のレモンや小麦粉、卵で「パールのレモンケーキ」を作って催事に出すと、売り切れが続いた。
店舗は持たず、オンラインと全国各地のマルシェや催事で売ってきた。同社の発表によれば、2024年度にはJR高松駅ビル「高松オルネ」で、讃岐うどんを超える販売数を記録したという。讃岐うどんを、です。
表面が、果汁に戻る
レモンは、瀬戸内海のほぼ中央に浮かぶ愛媛県岩城島の自社農園から。甘みと香りを強くするため、木の上でじっくり完熟させたものを使う。
気になるのは、表面を覆うグラスアロー(ケーキをコーティングするアイシング)。一般的には砂糖かホワイトチョコを使うことが多いけれど、ここではレモン果汁を固めている。果汁もピールも、余すところなく使うそう。
口に入れると、そのグラスアローが果汁に戻って、じゅわっと広がる。その奥に、ふんわり仕上げた生地。生地には瀬戸内産の小麦と発酵バターを合わせている。
「ちゃんと甘くて、ちゃんと酸っぱい」
鳩谷さんは、自分の店のレモンケーキをそう言い表す。
駅前の、対面の窓口
「東京でいつでも買える店があれば」。その声に応えて選んだのが、自由が丘駅前の自由が丘デパート1階。路面に面した、対面式のテイクアウト専門店だ。2025年10月18日、東京初の常設店として開いた。2026年10月で開店から1年になる。
一度は一部で閉店と伝わったけれど、その情報は訂正され、営業は続いている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 目黒区自由が丘1-28-8 自由が丘デパート1F (自由が丘駅 正面口から徒歩1分) |
| 開店日 | 2025年10月18日 (土) |
| 営業時間 (開店時点・2025年) | 10時〜19時、水曜定休 |
| 価格 (開店時点・2025年) | パールのレモンケーキ 398円、ギフトボックスあり |
| オンライン | パールのレモンケーキ 10個入り 4,290円から |
価格と営業時間は開店時点(2025年)のもの。変わっていることもあるので、出かける前に店の最新の案内で確かめておきたい。
次の手土産に
池田町の誕生日ケーキから始まった一個が、いまは自由が丘の駅前で買える。次に誰かの家へお邪魔する日、手に提げていく箱の候補に加えておきたい。
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